高知県での土器調査
修士論文の審査や入試が終わり、新年度が始まるまでのつかの間に、高知県に資料調査に出かけました。高岡郡津野町、津野町郷土資料館にお邪魔して、姫野々城跡から出土した土器をみてきました。私の本業(?)は中世の土師器研究なのですが、恥ずかしながら土師器を手に取り、図面をとったのは数年ぶりのこと。日頃の忙しさを口実に、いかに怠けていたか反省させられます。
調査をさせていただいた郷土資料館には、隣接して片岡家住宅があります。津野町出身の実業家・政治家、片岡直輝・直温兄弟(直輝は大阪ガスや阪神電鉄の社長を歴任した実業家、直温は金融恐慌時の大蔵大臣として知られています)が大正期に建てた邸宅です。保存改修工事が終わったばかりとかで、丹精に手入れされた美しいお庭が印象的でした。
資料見学にいくと、考古資料を保管している倉庫やプレハブで作業をさせていただくことが多いのですが、今回はなんと築100年を超える邸宅の、しかも畳の部屋で作業させていただきました。ひとあし早い南国の春の陽気のもと、とても気持ちよく調査ができました。お世話いただきました津野町郷土資料館のみなさまには感謝申し上げます。
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